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北日本政経懇話会10月例会

「北海道ボールパークFビレッジ ~既成概念からの脱却、延長線上にない成長を目指して~」

【日時】令和4年10月12日(水)12:30~
【会場】富山電気ビル5階大ホール
【講師】前沢 賢 氏 (ファイターズ スポーツ&エンターテイメント 取締役事業統轄本部長・ 北海道日本ハムファイターズ 取締役)
【演題】「北海道ボールパークFビレッジ ~既成概念からの脱却、延長線上にない成長を目指して~」
  北日本政経懇話会10月例会は12日、富山電気ビルで開かれ、ファイターズスポーツ&エンターテイメント取締役事業統轄本部長で、北海道日本ハムファイターズ取締役の前沢賢氏が「北海道ボールパークFビレッジ~既成概念からの脱却、延長線上にない成長を目指して~」と題して講演した。少子高齢化が進む中、過去の成功体験にとらわれないことが大事とし「世界と足元の両方を見ながら、地域と共存共栄していくことが必要だ」と話した。

 2023年3月に北海道北広島市に開業予定の新球場を中心とした複合施設「北海道ボールパークFビレッジ」のコンセプトなどについて行政や親会社と何度も協議を重ねた。合意形成には感情だけでなく、「なぜ必要なのか」という論理性と、違う業種の方にも理解してもらうためにあらゆる質問に答えられるだけの網羅性も重要だった。
 手前みそだが、新球場は世界に誇れるハードになった。スタッフのおもてなし精神などソフト面も負けず劣らず向上する必要がある。SDGs(持続可能な開発目標)にも気を配っており、特に子どもや子育て世代、高齢者に向けた取り組みに注力している。小学生以下は入場無料で、周辺にはサービス付き高齢者住宅を建設する。行政と協力して地域社会へ貢献できるようにしている。
 たかが野球チームの会社がなぜここまでするか。このままプロ野球一辺倒ではビジネスとして先細りしていく。将来を見据えた時、野球に興味のない人にも球場に来てもらう必要がある。野球とさまざまな分野を掛け合わせることで生まれるイノベーションに可能性があると考えている。
 野球界は競技人口を増やすことでファンを獲得してきたが、今は少子化が進んでいる状況。競技人口増加に頼るのではなく、野球をエンターテイメントの一つとして捉え、観戦環境を充実させることでファンを増やしていきたい。「野球だけ」ではなく「野球も」やる。スポーツと北海道の価値が融合した街づくりに寄与して、観光のハブになりつつ近隣市町村との互恵関係も構築していく。それが私たちが行き着いた延長線上にない成長への答えだ。

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