にいかわ政経懇話会
にいかわ政経懇話会事務局: 北日本新聞社新川支社内
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次回例会のご案内

【日時】令和7年6月26日(木)正午~
【会場】ホテルアクア黒部
【演題】ロシア・ウクライナ戦争と日本の安全保障
【講師】小泉悠(東京大学先端科学技術研究センター 准教授)
◆プロフィール
1982年千葉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科(修士課程)修了後、民間企業勤務、外務省国際情報統括官組織専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所客員研究員、公益財団法人未来工学研究所研究員、東京大学先端科学技術研究センター特任助教などを経て 2023年から現職。
これまでの例会
【日時】令和7年5月15日(木)正午~
【会場】ホテルグランミラージュ
【講師】海老原嗣生氏(大正大学招聘教授 合同会社サッチモ代表)
【演題】社会構造の激変期に、地方企業が生き残るために ~一足先に東京で起きている難題に、どう対処するか?~

にいかわ政経懇話会の5月例会は日、魚津市のホテルグランミラージュで開き、大正大学招聘教授の海老原嗣生氏が「社会構造の激変期に地方企業が生き残るために~一足先に東京で起きている難題に、どう対処するか~」と題して講演した。人材不足など企業が抱える課題の解決に向け、女性活躍や人とAI(人工知能)を組み合わせた活用策を紹介。「地方企業も5~年後に向け、考えておくべき」と述べた。
少子化によって人手不足が起きていると言われるが、大学を卒業して就職する人の数は年で年間万人増えている。大卒の人が働くようなホワイトカラーの人材を採用できないのは少子化とは関係ない。
ホワイトカラー人材として、企業はかつて男性しか戦力化していなかった。2000年頃から、大企業が大卒を前提とした総合職採用を増やし、新卒に占める女性比率は半分近くになった。女性が働きやすい環境にして、男女平等に戦力化すれば、実はホワイトカラー人材は足りる。
一方、非正規や現場作業に従事する現業職は人手不足になっており、少子化に加え、主婦や高齢者の働き手も減っている。
人手不足で政府が最低賃金を上げ、給料が高く、生産性の高い企業だけが残るようになっている。生き残るため、近年盛んになっている中小企業のM&Aの流れに乗るのが一つの手だ。年の後継者不在企業数は約127万社になると言われており、このうち3割の企業は業績が良いのに廃業する。こういう企業を買い、人材、土地、設備を安く手に入れれば元気な企業はもっと大きくなることができる。
人手不足に対応するため、AIと「人」を組み合わせたものに仕事も変わっていくだろう。例えば農業でリンゴにスマホをかざし、熟練の農家でなくても摘果の可否を判断できる。
現業職不足に対する最後の手だては、外国人材の活用だ。外国人就労は年間万人ペースで増えている。ただ、給与は上がっており、離職率も高くなっている。SNSでの情報流通も速く、日本人以上に気を遣わないといけない。