高岡政経懇話会
高岡政経懇話会: 北日本新聞社西部本社内
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次回例会のご案内

【日時】令和7年2月25日(火)午後4時30分~
【会場】ホテルグランテラス富山
【演題】(未定)
【講師】新田 八朗 氏(富山県知事)
◆プロフィール
これまでの例会

【日時】令和6年12月10日(火)正午
【会場】ホテルニューオータニ高岡
【講師】小林 真一郎(三菱UFJリサーチ&コンサルティング主席研究員)
【演題】「2025年経済展望~金利のある世界になると何が変わるのか?」
高岡政経懇話会は10日、高岡市のホテルニューオータニ高岡で12月例会を開き、三菱UFJリサーチ&コンサルティング主席研究員の小林真一郎氏が「2025年経済展望~金利のある世界になると何が変わるのか?」と題して講演した。景気の見通しについて「下振れリスクを伴いつつも、緩やかな持ち直しが続く」と述べた。
雇用情勢の改善や名目賃金の増加が続くなど、個人消費を取り巻く環境は良好な状態にあり、持ち直しが期待される。企業の設備投資は好業績を背景に増え、日本の景気を下支えするだろう。
下振れリスクがあるとした理由は、金融市場と海外経済が不透明な状況にあるからだ。トランプ次期米大統領による通商政策の行方、米中の貿易摩擦が再燃する懸念、地政学リスクの高まりなど、多くの不確定要素が景気の流れを左右するとみられる。
日本経済が「金利のある世界」へと戻った。短期的に実体経済への影響は少ないとみているが、企業の倒産件数は増える可能性がある。低金利を背景に生き延びていた「ゾンビ企業」の生存が難しくなるからだ。
ただ、長い目でみると企業の新陳代謝が進み、新ビジネスが生まれるという意味でプラスになる。人が足りていないところに労働力が流れ、供給能力も上がる。倒産増による景気悪化の心配はないだろう。
103万円や130万円など所得の壁の問題がある。この壁を撤廃することで所得が増えるだけでなく、それ以上に働き手や労働時間を増やすことができ、プラスになると期待している。
物価は少しずつ下がっていくと考える。一方、コロナ禍を経て企業の価格設定行動が大きく変化しており、ある程度高い水準で維持されるとみている。