北日本四政経懇話会

となみ政経懇話会

となみ政経懇話会事務局: 北日本新聞社砺波支社内
〒939-1363 砺波市太郎丸2-129 [電話]0763-32-2012 [ファクス]0763-33-1033

となみ政経懇話会 12月特別例会

「現代の新宗教とその社会的背景」

【日時】12月15日(金) 《昼食》 12:00~12:30 《講演》 12:30~14:00
【会場】ロイヤルホテル富山砺波
【講師】島田 裕巳 氏  宗教学者、作家、東京女子大・東京通信大非常勤講師
【演題】「現代の新宗教とその社会的背景」
 となみ政経懇話会12月特別例会は15日、砺波市安川のロイヤルホテル富山砺波で開かれ、宗教学者で作家の島田裕巳氏が「現代の新宗教とその社会的背景」と題して講演した。公明党と自民党の協力体制が構築された経緯や、公明党の支持母体である創価学会の池田大作名誉会長が11月に死去した影響などについて解説し「自民党安倍派の政治資金パーティー裏金問題で、自公の選挙協力が難しくなった。創価学会の方針を定める池田氏が死去したことで、次の選挙がどうなるか分からない情勢だ」と今後の政局の混迷を予想した。

 戦後に大きくなった新宗教は、日本の高度成長期に地方から都市圏へ働きに出た人たちを中心に広まった。人間関係が濃密な地方から希薄な都会に来て、不安で不安定な生活を送る人たちを助け、まとめ上げる役割を果たしてきた。バブル期が隆盛のピークで、平成から退潮傾向が続き信者数を減らしているとみられる。
 今年に入り、池田氏、幸福の科学の大川隆法氏、顕正会の浅井昭衛氏と著名な宗教指導者が相次いで亡くなった。新宗教は強力なカリスマ性を持ったリーダーがけん引してきたケースが多く、カリスマ不在の時代に入ったとも言える。
 公明党は1964年に結成され、池田氏が70年に政教分離を打ち出したが、選挙となるとやはり創価学会の存在は大きい。自公の連立政権下、公明党の選挙協力が自民党の議員を当選させてきた。自民は創価学会の強力な集票力に頼ってきたとも言える。
 政治資金パーティー裏金問題で、創価学会の人が心理的に選挙で自民党に協力するのが難しくなった。池田氏の死去で方針を決める人が不在となり、次の選挙の後にどの政党が政権を握っているのか全く分からない情勢となっている。池田氏の死去は日本の政治にも大きな影響を与える出来事だ。

←前のページにもどる

ページトップ