北日本四政経懇話会

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にいかわ政経懇話会

にいかわ政経懇話会事務局: 北日本新聞社新川支社内
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次回例会のご案内

【日時】令和6年6月27日(木)正午
【会場】ホテルアクア黒部
【演題】「若者の参加は地域社会を変える?-若者の社会意識の現状から考える」
【講師】富永京子氏(立命館大学産業社会学部准教授 社会運動論)
◆プロフィール
1986年北海道生まれ。専攻は社会運動論。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了後、日本学術振興会特別研究員を経て、2015年より現職。社会学的視角から、人々の生活における政治的側面、社会運動・政治活動の文化的側面を捉える。著書に『社会運動と若者』『社会運動のサブカルチャー化』『みんなの「わがまま」入門』など。

これまでの例会

にいかわ政経懇話会5月例会

【日時】令和6年5月28日(火)正午~
【会場】ホテルグランミラージュ
【講師】岩尾俊兵氏(慶応義塾大学商学部准教授)
【演題】「脱・奪い合いの経営『誰もが経営の現場」をもつことの意味」

にいかわ政経懇話会は28日、魚津市のホテルグランミラージュで5月例会を開き、慶応大商学部准教授の岩尾俊兵氏がと題して講演した。豊かさの実現には「『失われた30年』でこびり付いた価値有限思考からの脱却が求められる」と訴えた。

◇「価値は無限」発想転換を
 経営学は、放っておくと「○○を得るためには何をしてもいい」という考え方に陥ってしまう。カントの「実践理性論」「道徳形而上学」から考える経営概念は、他者と自分を同時に幸せにするという「価値創造」の究極の目的に向かって、実現を妨げる対立を解消して豊かな共同体をつくり上げることだ。この概念をみんなが信じれば、みんなハッピーになれる。
 経営層の孤立、従業員の困窮、凶悪犯罪の増加、企業不正といった現代の「訳の分からない苦しさ」は、全て対立が形を変えたものだ。対立するのは価値が有限だと考えるからだ。価値が有限なら他者から奪う以外に豊かになる道はない。価値は無限につくれるという発想の転換こそが「訳の分からない苦しさ」の真の解決策になる。
 経営には「価値有限」と「価値無限」の二つのパラダイムがある。前者は経営者、従業員、株主、顧客、政府が有限の価値を奪い合う敵同士なのに対し、後者では無限の価値を創造する仲間になる。
 かつて、日本企業の強みの本質は価値創造の発想を世の中に広げ、みんなで豊かになることを目指す「価値創造の民主化」にあった。しかし、1971年のニクソン・ショックと、円高へと流れを変えた85年のプラザ合意によって円が投資対象となり、日本は人が集まって価値を創造し、豊かになるという経営を捨てた。
 今の世の中は「カネの論理」で金融資本主義的な有限価値の奪い合いだ。資本主義の論理を学べたという良い面はあるが、「価値有限」から「価値無限」への発想の転換が必要。一方で「ヒトの論理」である一種の共産主義の考え方が広がっているが、有形の生産手段の共有にこだわっていては、資本家と労働者はずっと対立することになる。
 価値無限のパラダイムなら分断と対立は起きない。経営知識という資本は無限に増殖可能であり、AIの時代において全ての人が人生の経営者だという感覚が必要になる。

(交代会員を紹介/)
 講演に先立ち、交代会員として吉澤正樹日本カーバイド工業執行役員魚津・早月工場長が紹介された。
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