北日本四政経懇話会

高岡政経懇話会

高岡政経懇話会: 北日本新聞社西部本社内
〒933-0911 高岡市あわら町13-50 [電話]0766-22-2226 [ファクス]0766-25-7775

高岡政経懇話会9月例会

「地元の純米酒を愛して!~お酒でつながる自然、環境、伝統産業」

【日時】令和4年9月14日(水)正午
【会場】ホテルニューオータニ高岡
【講師】山本 洋子氏(日本酒と食のジャーナリスト)
【演題】「地元の純米酒を愛して!~お酒でつながる自然、環境、伝統産業」
 高岡政経懇話会9月例会は14日、高岡市のホテルニューオータニ高岡で開き、日本酒と食のジャーナリスト、山本洋子さん(東京)が「地元の純米酒を愛して!~お酒でつながる自然、環境、伝統産業」と題して講演した。酒米の田が生態系を守り、酒造が農林水産業の振興にも関わることなどを紹介し「地域は私たちが選ぶ飲み物や食べ物が支えている。日本酒を飲むことは日本を守ることにつながる」と語った。

◇酒蔵 地域の未来つなぐ
 20歳以上の国民が1日1合の純米酒を飲めば、減反した100万㌶が必要になってくる。酒米は収量は少ないが価格が高い。いい酒米にお金を出す酒蔵を応援し、日本の国土を田んぼで満たしたい。
 田んぼ1坪で純米酒が一升瓶1本できる。減農薬で酒米を栽培した田んぼに虫やタニシが戻ってきたと聞いた。水田が果たす役割はたくさんある。貯水効果があり、二酸化炭素の削減にもつながり、環境が保たれる。
 富山はおいしいお酒が醸造できる条件が整う珍しい県。県内の酒蔵は、酒造りに適した酒米の使用率が8割と高く、全国1位といわれる。うま味中心で、すっきりときれいな味の日本酒が育った。
 酒米には200種類以上の品種がある。生産量が一番多いのが山田錦。富山オリジナルに「富(とみ)の香(かおり)」がある。南砺市は水稲作付面積の33%を酒米が占め、県内外の多くの酒蔵が使っている。
 酒蔵は日本のスギ材をよく使う。今、木おけを使う酒蔵が増えている。普段の暮らしにないものが酒蔵には宝物のように残っている。日本酒の面白さは器にもある。形がいろいろで、素材も漆器や陶磁器、ガラス、スギ、金属まである。世界の人に日本酒を買ってもらい、農林漁業や窯業、漆などの伝統産業の振興につながるといい。酒蔵が地域や伝統の未来をつないでいく。

(交代会員を紹介/)
 交代会員として、永岩聡高岡信用金庫理事長、八嶋浩久八嶋合名会社代表社員社長が紹介された。

←前のページにもどる

ページトップ