北日本四政経懇話会

にいかわ政経懇話会4月例会

「どうする岸田政権 どうなる日本政治」

【日時】令和6年4月25日(木)正午~
【会場】ホテルアクア黒部
【講師】伊藤惇夫氏(政治アナリスト)
【演題】「どうする岸田政権 どうなる日本政治」
にいかわ政経懇話会は25日、黒部市のホテルアクア黒部で4月例会を開き、政治アナリストの伊藤惇夫氏が「どうする岸田政権 どうなる日本政治」と題して講演した。派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた自民党の対応について「どこまで危機感を持っているのか非常に疑問。野党も弱く、政治に緊張感がない」と指摘した。
 裏金問題は、派閥が長期間にわたり、おそらく承知の上で政治資金規正法違反を続けていたのだから悪質だ。自民党の調査はアンケートと聞き取りだけで、本気で実態を解明したいのか疑問だ。「政治刷新本部」の会合も数回開いたのみ。国民の政治不信は極まってきていると思うが、党は「いずれ収まる」と高をくくっている。
 岸田首相は、安倍晋三元首相の国葬実施や防衛費倍増など、突発的な決断が多い。しかし、その後の展開をきちんと描いているとは思えない。長期的な国家ビジョンがあるようにも見えない。
 28日の衆院3補欠選挙は、不戦敗を含めて自民党が全敗する可能性が高い。ただ、すぐに「岸田降ろし」の動きは起きないだろう。9月の党総裁選で交代させればいいと考える人が多い。
 年内の衆院解散は8割方あると思っている。岸田氏が首相を続けるつもりなら、総裁選の前に解散する可能性がある。ただ、支持率が落ちている状況で踏み切るのは大ばくちだろう。もう一つの可能性は、総裁選直後に、岸田氏の後任となる新総裁が解散するシナリオだ。
 自民の裏金問題への対応がいいかげんなのは、弱体化しバラバラな野党の責任でもある。与野党が政策を巡り丁々発止の議論をするのが本来の政治だ。ビジョンを持った政治家を育てるのは国民の役目でもある。

新入会員として田畑勝第一興産社長、交代会員として澤飯紀大ホクトミ運輸社長、小林聖子YKK副社長黒部事業所長、同社の菅野亜矢子黒部事業所黒部広報グループ長が紹介された。

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