北日本四政経懇話会

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高岡政経懇話会6月例会

ウクライナの戦争と世界、そして日本

【日時】令和4年6月29日(水)正午
【会場】ホテルニューオータニ高岡
【講師】太田 昌克氏(共同通信編集委員・論説委員)
【演題】ウクライナの戦争と世界、そして日本
 高岡政経懇話会6月例会は29日、高岡市のホテルニューオータニ高岡で開き、共同通信編集委員・論説委員の太田昌克氏(砺波市出身)が「ウクライナの戦争と世界、そして日本」と題して講演した。ロシアによるウクライナ侵攻の背景には、「プーチン大統領が抱いてきた積年の恨みと、強いロシアを復活させるという世界観が影響している」と指摘した。
 積年の恨みの根源に、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大がある。旧ソ連の同盟国だった国々や旧ソ連を構成したバルト3国がNATOに加盟していった。プーチン氏は「ロシアの主要な懸念は無視された」と発言しており、カチンときたと思う。
 米国はブッシュ(子)政権時、弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約から脱退し、ミサイル防衛(MD)システムを拡大。核という「矛」と、MDという「盾」を持つ時代に突入し、大国の象徴である核が無力化した。今も欧州に残る100発の核弾頭もプーチン氏の恨みを増幅させた。
 プーチン氏の元側近に取材すると、プーチン氏は大統領となった最初の4年間はNATOの一員となりたかったが、イラク戦争に鼓舞されたという。米国が武力によってイラクという主権国家の民主化を進めようとした動きに触発され、「ロシア合衆国」とする世界観を実現させるため、2003年から紛争などを行っていった。21年に書かれたプーチン氏の論文には、恨みつらみや世界観が表れている。
 元米国防総省高官へ取材した際、「ウクライナの人々は息を引き取る瞬間までロシアと戦うだろう」と指摘された。米国はロシアに対して「もう一つの欧州の国」として接したが、ロシアは「特別な国」であることを求めたそうだ。米国はそれを理解できず、プーチン氏の現在の心理状態を招いたかもしれないと言う。
 ウクライナ軍の士気の高さなどが影響し、ロシア軍は戦術転換を余儀なくされた。核を使う可能性はゼロではない。核使用は絶対に阻止すべきだ。岸田文雄首相には外相経験を生かし、外交手腕を見せてほしい。

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