となみ政経懇話会
となみ政経懇話会事務局: 北日本新聞社砺波支社内
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次回例会のご案内
【日時】令和6年12月10日(火) 午後6時
【会場】TONAMI翔凜館
【演題】講演会なし
【講師】なし
◆プロフィール
※会員同士の親睦を深めるための懇親会とし、講演会は行いません。
これまでの例会
【日時】令和6年11月14日(木)正午
【会場】TONAMI翔凜館
【講師】大塚圭一郎氏 (共同通信社経済部次長)
【演題】「全線開業はいつ?北陸新幹線の敦賀ー大阪延伸の現状と実現への難題」
となみ政経懇話会11月例会は14日、砺波市三島町のTONAMI翔凜館で開かれ、共同通信社経済部次長で「鉄旅オブザイヤー」審査員の大塚圭一郎氏が「全線開業はいつ?北陸新幹線の敦賀|大阪延伸の現状と実現への難題」と題して講演した。北陸新幹線の敦賀以西延伸計画の現状や見通しを解説し「米原ルートへの変更は課題が山積しており、小浜ルートであれば一部区間で早ければ2026年に着工できる可能性がある」と述べた。
北陸新幹線の大阪までの全線開業は元々2046年とされてきたが、鉄道・運輸機構が最長で54年になるとの見通しを示した。人件費や資材費の高騰で概算事業費は当初の2兆1千億円から4兆8千億円~5兆3千億円程度と倍以上に膨らんでいる。
10年に当時の橋下徹大阪府知事が「大阪再生には大阪までの早期開業が必要」と訴え、福井県小浜市を経由する現行の「小浜ルート」より工期や費用を圧縮できるとして、東海道新幹線の米原(滋賀県)につなぐ「米原ルート」を提唱した。
石川県議会は今年、米原ルートへの再考を求める決議案を可決。これに対し、北陸3県の知事らは小浜ルートでの早期着工を国などに要望している。
米原ルートへの変更には課題が山積している。JR西日本は小浜ルートでの早期整備を要望しており、滋賀県は地元負担が生じるため米原ルートに反対の立場だ。1973年に決定した整備計画や小浜ルートで既に行われている環境影響評価(アセスメント)のやり直しが必要となるなどの問題もある。
また、東海道新幹線と北陸新幹線の運行管理システムが違うためシステム改修と車両の改造が必要で、JR東海関係者から「東海道新幹線は容量いっぱいで、北陸新幹線の乗り入れは困難だ」という声も聞く。
アセスメントをクリアできれば小浜ルートの一部区間で2026年にも着工できると予想する。
だが、用地買収や人手不足などの問題があり、順調に進んでも開業は50年代と見込まれ、リニア中央新幹線の整備が遅れれば、もしかすると大阪開業が同時期となる可能性もある。