北日本四政経懇話会

北日本四政経懇話会NEWS

高岡政経懇話会

高岡政経懇話会: 北日本新聞社西部本社内
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次回例会のご案内

【日時】令和7年12月8日(月)午後5時
【会場】ホテルニューオータニ高岡
【演題】「落語とコミュニケーション術~明るい所に花は咲く~」
【講師】桂 宮治氏(落語家)
◆プロフィール
1976年、東京都品川区生まれ。高校卒業後、化粧品の実演販売員を経て、31歳で桂伸治門下に入門。
2008年3月 浅草演芸ホールにて初高座2012年 3月 下席より二ツ目昇進
2021年2月 中席より真打昇進
2022年1月~ 笑点大喜利メンバー

これまでの例会

高岡政経懇話会11月例会

【日時】令和7年11月5日(水)正午
【会場】ホテルニューオータニ高岡
【講師】山口 真一氏(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授)
【演題】「SNS時代のリスク管理 フェイク・炎上・生成AIに企業はどう備えるか」
 高岡政経懇話会は5日、高岡市のホテルニューオータニ高岡で11月例会を開き、国際大グローバル・コミュニケーション・センター准教授の山口真一氏が「SNS時代のリスク管理 フェイク・炎上・生成AIに企業はどう備えるか」と題して講演した。近年の選挙で交流サイト(SNS)の情報が有権者の投票行動に大きな影響を与えたとし「過激な言説や分かりやすい対立構図が拡散しやすく、社会の分断が加速する恐れがある」と指摘した。


 2024年はSNS時代における選挙の転換点だった。東京都知事選で石丸伸二氏がSNSを活用して2位に躍進。衆院選でも国民民主党の玉木雄一郎氏がユーチューブで政策を発信し、議席を伸ばした。
 同年の兵庫県知事選で当選した斎藤元彦氏は当初劣勢とみられていたが、SNSを駆使して支持を集めた。斎藤氏を支援するインフルエンサーらが動画を繰り返し投稿し、「斎藤氏が既得権益と戦っている」との言説が急速に広まった。
 SNSは有権者の政治への関心を高めるメリットがある。一方、過激な言説や分かりやすい対立構図が拡散しやすく、深い政策議論に至らないことが課題に挙げられる。支持者の対立が激化し、建設的な合意形成が進まないことも心配だ。熟議の民主主義が成立しない恐れがある。
 フェイク情報の拡散も課題だ。政治や災害に絡む偽情報や地方議員になりすましたSNS型投資詐欺が広まっている。事実が地味なのに対し、偽情報には「誰かに伝えたい要素」があり拡散されやすい。生成AIによる偽動画や画像はまだ限定的だが、技術の発展に伴い爆発的に増加する可能性がある。AIの普及により、誰もが簡単に偽画像を作ることができるからだ。
 人類総メディア時代になって人間の本質が可視化されるようになった。テクノロジーが進化し続ける現代だからこそ、情報をどう使いこなすか以上に、どう生きるかが問われている。他者を尊重しながら、自己肯定感を育むことが大切だ。
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