高岡政経懇話会
高岡政経懇話会: 北日本新聞社西部本社内
〒933-0911 高岡市あわら町13-50 [電話]0766-22-2226 [ファクス]0766-25-7775
高岡政経懇話会4月例会・総会
「異常気象・災害に対する日常生活と備え」

【日時】令和7年4月22日(火)正午
【会場】ホテルニューオータニ高岡
【講師】斎藤義雄氏(気象予報士、防災士)
【演題】「異常気象・災害に対する日常生活と備え」
高岡政経懇話会の4月例会は22日、高岡市のホテルニューオータニ高岡であり、気象予報士で防災士の斎藤義雄氏が「異常気象・災害に対する日常生活と備え」と題して講演した。今夏の北陸地方は厳しい暑さに見舞われるとの見通しを示し、「猛暑に備えてほしい」と述べた。大雨などによる災害時の対応策についても説明した。
結論から言うと今夏は暑い。北陸地方で気温が平年より高くなる確率は70%となっている。雨量は平年並みかやや多いとみている。
真夏に車を運転する際はドアを全て開け、熱い空気を外に逃してから乗るといい。具体的にはエンジンをかけてエアコンを最大にして、全てのドアを開放して1、2分待つ。日本自動車連盟(JAF)の実験では、助手席の窓を開け、運転席のドアを5回開閉しただけで、1分以内に車内温度が7・5度下がった。
近年は大雨が非常に増えている。過去年間の大雨の回数をみると、災害発生の目安とされる1時間に50㍉以上の雨は1年間に200回から350回に増加した。地球温暖化や大気汚染が影響している。今後、激しい雨はさらに増えると考えている。
大雨の際に警戒が必要なのが浸水被害だ。水圧は意外に強い。水深30㌢でドアが開かず、逃げられなくなる。車がアンダーパスで水没している映像をよく見る。タイヤの中心点の高さまで水に漬かると、動くことができない。危ないと思ったら回避してほしい。
日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)による大雪も多くなっている。シベリアから吹き込む冷たい風が日本海上空で合流し、発達した雪雲になる現象で、2月に富山県内に大雪をもたらした。以前より日本海の海水温が高く、雪雲の発達を促す水蒸気の量が増えることから、来年も十分起こりうるだろう。
←前のページにもどる