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北日本政経懇話会7月例会

メタバースとは何か

【日時】7月8日(金)
【会場】ホテルグランテラス富山
【講師】岡嶋 裕史 氏 (中央大学国際情報学部教授)
【演題】メタバースとは何か
 北日本政経懇話会7月例会は8日、富山市のホテルグランテラス富山であり、中央大国際情報学部教授の岡嶋裕史氏が「メタバースとは何か」と題して講演した。新型コロナウイルス禍でオンラインによるコミュニケーションが広がり、メタバースを受け入れる社会基盤が整ったとし「ビジネスだけでなく教育への活用も期待できる。~年後には当たり前の存在になっているだろう」と述べた。
 「メタバース」は爆発的に流行している言葉、いわゆる「バズワード」だ。もっともらしく聞こえるが、人によって解釈が異なり、実はよく分からない。抽象的な概念を表しているため、つかみどころもない。
 一般的には「インターネット上の仮想空間」と表現されることが多いが、私は「現実とは少し異なる〝ことわり〟で作られ、自分にとって都合の良い快適な世界」と定義している。ゲームやSNS(交流サイト)が分かりやすい例だろう。メタバースに参加している人の中には、現実をうまく処理できず、違う世界で生き直したいと考える人も多い。
 メタバースのコアなユーザーは世界で約1千万人いるとされる。人気ゲーム「フォートナイト」では、アバター(分身)に着せるバーチャルファッションの年間売上高が30億~50億㌦に上るそうだ。メタバースに対して過剰に高まっている期待値はいったん減退するだろうが、そのまま消えることはなく再び浮かんでくると予測している。
 新しいものが社会から受け入れられるには、技術的な進歩だけでなく、世間から認められるかという点も重要になる。新型コロナの影響でリモートワークやオンライン授業が普及したことで、デジタルに対する理解は加速した。メタバースが一般化するまで従来は30年かかると想定していたが、10~20年後には当たり前の存在になるのではないか。活用の場はビジネスだけでなく、教育などにも広がるだろう。
交代会員として、東山真也NTT西日本富山支店長、上願宏幸ホクタテ社長、多賀淳二北電情報システムサービス社長が紹介された。

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