北日本四政経懇話会

北日本政経懇話会7月特別例会

「女性が社会ではばたくには?~小さな『はて?』を力にかえて~」

【日時】令和8年7月17日(金)正午
【会場】オークスカナルパークホテル富山
【講師】吉田恵里香氏(脚本家)
【演題】「女性が社会ではばたくには?~小さな『はて?』を力にかえて~」
北日本政経懇話会7月特別例会が17日、富山市のオークスカナルパークホテル富山であり、脚本家の吉田恵里香氏が「女性が社会ではばたくには?~小さな『はて?』を力にかえて~」と題して講演した。脚本を手がけた2024年放送のNHK連続テレビ小説「虎に翼」に込めた思いや制作の背景を語った。
 虎に翼は、日本で初めて女性弁護士となり、後に裁判官を務めた三淵嘉子さんをモデルにした。
 作品の中心に据えたのは「対話」。人は思ったことを口に出し、誰かと向き合っていかなければ未来は開けない。主人公・寅子の口癖である「はて?」という言葉は、対話を始めるための合図として選んだ。
 権利とは、誰かが声を上げ、あらがい、勝ち取ってきた結果として今の私たちが受け入れているもの。だからこそ、声を上げることの価値を物語の中で描きたかった。寅子が社会的地位のために結婚する場面に違和感を覚える人もいたが、結婚の理由がさまざまであってもいい。それぞれの価値観や社会的な状況があることを知り、考えるきっかけになればいい。
 働く女性だけでなく、家庭を支える女性の姿も描いた。家事を頑張っている人たちも立派な仕事であり、互いをリスペクトし合うことが本来の姿だと私は考えている。役割の違いではなく、互いの尊重こそが大切だと伝えたかった。
 社会に刷り込まれた性別観にも向き合った。寅子が子育てを十分にできない場面にもさまざまな意見があったが、もし彼女が男性だったらここまで責められなかったはず。こうした反応は、世の中に無意識に刷り込まれた価値観だと思う。全てが間違いというつもりはないが、時代とともに、いろんな考えを飲み込める世の中になってほしい。
 声を上げても何も変わらないことはある。ただ、どんなことでも声を上げ、さまざまな価値観があることを示すことが重要だ。小さな「はて?」を見逃さず、それを対話のきっかけに変えていってほしい。 

■交代会員を紹介
 講演に先立ち、交代会員として、TISIの岡本安史社長執行役員、立山科学の水口世紀社長、県芸術文化協会の伊東眞会長、富山地方鉄道の新庄一洋社長、JR西日本の松山弘樹執行役員金沢支社長、北電情報システムサービスの川久保研一社長、北陸電気工事の平田亙会長の7人が紹介された。

■次回は柯隆氏
 9月例会は9月15日に富山市の富山電気ビルであり、東京財団政策研究所の柯隆氏が講演する。問い合わせは北日本新聞社事業局、電話076(445)3369。

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