北日本政経懇話会
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北日本政経懇話会9月例会
「敵を知る~経済安保とサイバーセキュリティ~」

【日時】2023年9月20日(水)正午~ <昼食>12:00~12:30 <講演>12:30~14:00
【会場】ANAクラウンプラザホテル富山
【講師】増田 幸美(ソウタ ユキミ)氏 日本プルーフポイント㈱チーフ エバンジェリスト・ 警察大学校講師
【演題】「敵を知る~経済安保とサイバーセキュリティ~」
北日本政経懇話会の9月例会は20日、富山市のANAクラウンプラザホテル富山であり、日本プルーフポイントチーフエバンジェリストで警察大学校講師の増田(そうた)幸美氏が「敵を知る-経済安保とサイバーセキュリティ-」と題して講演した。企業の情報セキュリティー対策について「外部からのサイバー攻撃だけでなく、これまで見落とされていた内部脅威への対策も重要だ」と語った。
2023年の世界総軍事費は過去最高となった。米国、中国、ロシアの3大国は直接戦っていないものの、覇権が及ぶ場所で代理戦争が起きている。経済のグローバル化により国際経済競争が激化し、新型コロナウイルスやウクライナ侵攻でサプライチェーンが混乱した。経済安全保障の重要性は増している。
近年は、偽サイトに誘導しIDやパスワードを盗み取る「フィッシング」や、身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」などを使ったサイバー犯罪が増え、ログイン時に複数の要素をユーザーに要求する認証方式「多要素認証」を突破する攻撃も急増している。企業で特に狙われるのは経営層だということを自覚してほしい。
また情報セキュリティーで一番の脅威となるのは内部からの漏えいだという認識も必要だ。退職者による社内情報の持ち出しや業務委託先からの漏えい、システム管理者の不正行為などが考えられる。今は転職や在宅勤務が当たり前の時代で、これまでの性善説が通用しなくなっている。サイバー攻撃よりも内部からの情報漏えいの方が貴重なデータが奪われるリスクが高い。企業の外部、内部の両方に対する情報セキュリティー対策についていま一度見直す時が来ているだろう。
交代会員として、小嶋達也北陸コンピュータ・サービス社長、上野等ケーブルテレビ富山社長、西田洋富士化学工業社長が紹介された。

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