北日本四政経懇話会

にいかわ政経懇話会7月例会

岸田総理は運がいいのかしたたかなのか?日本政治の次の展開を読む

【日時】令和5年7月27日(木)正午~
【会場】ホテルグランミラージュ
【講師】青山 和弘氏(政治ジャーナリスト)
【演題】岸田総理は運がいいのかしたたかなのか?日本政治の次の展開を読む
にいかわ政経懇話会は日、魚津市のホテルグランミラージュで7月例会を開き、政治ジャーナリストの青山和弘氏が「岸田総理は運がいいのか したたかなのか? 日本政治の次の展開を読む」と題して講演した。岸田文雄首相は長期政権を狙っているものの、低空飛行が続き、9月の解散は厳しい状況になっていると指摘した。

◇9月解散 厳しい情勢
岸田さんは基本的にこだわりがない人で、大事な政策を真っすぐ受け止めるのが長所。少子化対策、防衛費倍増を打ち出し、エネルギー政策では原発の新増設容認にも踏み出した。このような政策を掲げても、大きな抗議活動にはならない。人徳と言えるのか、抵抗勢力が燃え上がらないのが岸田さんの強みだ。
 ただ実現に向けてどうするかは、後から考えるので生煮えだ。安倍晋三元首相はプライオリティ(優先順位)をつけて人事から手続きを踏んで進めたが、手続きを踏まないでやってしまう。旧統一教会の解散命令請求もしっかり手続きを踏まず進めているので行き詰まっている。
 トレンドに合わせるのは上手だが、本当は何がやりたいのかが見えない。権力の座にいることが今の政権の大きな柱になっている。最大のテーマは1年で辞めさせられた菅義偉前首相のようにならないこと。来年9月の総裁選前に解散して総選挙で勝ち、無投票で再選するのが基本戦略だ。
 今年の6月解散は真剣に検討したが、状況は途中で陰った。岸田さんはぎりぎりまで判断が遅れ、霞が関は大混乱した。「いい人」に見えることが岸田さんの強みだが、国民の目には野心のために解散をもてあそんだ「邪悪な政治家」に映ったのだろう。
 次のタイミングは非常に難しくなっている。マイナンバーカードが最大の問題になっており、雲行きは非常に怪しい。8月半ばか9月半ばと言われている内閣改造もこれといった目玉がない状況だ。ポスト岸田と称される人たちも体たらくで、総裁選前に解散しなくても勝てるという声が高まっている。

交代会員として、本多敏明にいかわ信用金庫理事長が紹介された。

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