にいかわ政経懇話会6月例会
大相撲 知れば興味がわいてくる

【日時】令和5年6月22日(木)正午~
【会場】ホテルアクア黒部
【講師】藤井康生氏(元NHKエグゼクティブアナウンサー)
【演題】大相撲 知れば興味がわいてくる
にいかわ政経懇話会6月例会は22日、黒部市のホテルアクア黒部であり、元NHKエグゼクティブアナウンサーの藤井康生さんが「大相撲 知れば興味がわいてくる」と題して講演した。38年間担当した大相撲実況を振り返って「長い歴史や伝統の習わしも分かれば面白くなる」と語り、朝乃山には「この1年間で大関、横綱に昇進する覚悟で臨んでほしい」と期待した。
昨年にNHKを定年退職し、現在はインターネットテレビ局の大相撲中継に携わる。直径15尺の土俵で戦う相撲はルールが分かりやすく、興味を持ちやすいスポーツ。「手をつかない」「土俵を割らない」に絡めた験担ぎや所作が多く、周囲が知らない歴史や伝統を理解するだけでも大相撲をより楽しめる。
大相撲ではハワイやモンゴルの力士らが活躍してきた。モンゴル人横綱で言えば、朝青龍は幕下時代から出稽古で関取衆を負かすなどハングリー精神は一番だった。白鵬は稽古で土俵に入るまでに基本の四股やてっぽうなどで2時間も汗を流すストイックさがあり、優勝45回の強さは当たり前のように思える。大相撲中継では北の富士さんが最も粋な人柄で話が深くて広い。私が駆け出しの頃には大鵬さんが放送席で寝てしまい、1人での実況に困ったこともあった。
8月25日に夏巡業「黒部場所」が開かれる。大相撲は古里とのつながりが大きいのが特徴で、力士は地元の声援を待っている。7月の名古屋場所は、大関昇進が懸かる豊昇龍や大栄翔、若元春に注目が集まるが、黒部場所前に朝乃山が優勝すれば富山は盛り上がるでしょう。来年3、5月に大関復帰となれば、横綱昇進への可能性は十分にある。角界はモンゴル人力士に押され気味だが、日本人力士の勢いを取り返してくれるのは朝乃山だろう。

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