北日本四政経懇話会

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となみ政経懇話会3月例会

戦国武将から学ぶ!事業承継の着眼点~事業承継の現状と4つの課題の対応策~

【日時】2020年3月13日
【会場】TONAMI翔凛館
【講師】城所弘明氏(公認会計士・税理士)
【演題】戦国武将から学ぶ!事業承継の着眼点~事業承継の現状と4つの課題の対応策~
 となみ政経懇話会の総会・3月例会が日、砺波市三島町のTONAMI翔凜館で開かれ、公認会計士・税理士・行政書士の城所弘明氏が「戦国武将から学ぶ! 事業承継の着眼点|事業承継の現状と四つの課題の対応策」と題して講演した。豊臣秀吉や徳川家康らの家督相続の失敗と成功から得られる教訓を紹介し、経営者と後継者が対話による信頼関係をつくることが大切だとした。
 事業承継を勧めるのは「息子に譲って引退しなさい」ということではない。自分が倒れたときでも経営が続けられるよう準備を始めてほしいという意味だ。承継の4課題は経営、法務、財務、税務で、それぞれクリアすべき点を洗い出し、対応策を練らなければならない。
 秀吉は現場たたき上げの経営者であり忙しく、事業承継の組織づくりを始めたのは、亡くなるわずか半年前で準備不足だった。我が子の秀頼がかわいいあまり、本来の候補だった秀次を切腹させた。秀頼は帝王学を受けるには幼すぎた。教訓は、目先の大きな経営課題を優先することにとらわれて承継を先送りしないことだ。武田信玄は親子対立で、織田信長は周囲への配慮を欠いて、それぞれ失敗した。
 黒子に徹して後継者を育てたのが家康だ。経営者としての自信と自覚を持たせるため、将軍の座を2年で秀忠に譲り、大御所としてサポートした。自分の懐(ふところ)刀だった本多正信を補佐役にして取り巻きも押さえた。
 事業承継で最も重要な経営上の課題は、親子の対話と信頼関係だ。親子だから話せば分かるとは思わない方がいい。自分と考え方が違う人間であることを認識し、「居酒屋対談」から始め、対話を諦めないでほしい。

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