北日本四政経懇話会

となみ政経懇話会

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となみ政経懇話会9月例会

「改めて見る拉致の真相と問題解決への道」

【日時】令和6年9月12日(木)正午
【会場】TONAMI翔凛館
【講師】蓮池薫氏(新潟産業大学経済学部教授)
【演題】「改めて見る拉致の真相と問題解決への道」
 となみ政経懇話会9月例会は12日、砺波市三島町のTONAMI翔凜館で開かれ、北朝鮮による拉致被害者で新潟産業大経済学部教授の蓮池薫氏が「改めて見る拉致の真相と問題解決への道」と題して講演した。1978年7月に新潟県の海岸で拉致された当時や北朝鮮での24年間の生活、2002年10月に他の拉致被害者4人とともに帰国した際の状況を振り返りつつ、拉致問題の完全な解決に向けて「拉致被害者の親が存命中に帰国して親子再会が実現するよう北朝鮮にプレッシャーをかけていくべきだ」と訴えた。
 北朝鮮による拉致の目的は二つあったと考えられる。一つは拉致した日本人に北朝鮮の工作員がなりすまして活動するためで、もう一つは外国人スパイを養成するためだ。日本人の拉致は1970年代半ばから80年代にかけて行われ、78年8月には高岡市の雨晴海岸でアベックの拉致未遂事件も起きている。
 拉致問題は長らく注目されなかったが、97年に拉致被害者家族連絡会(家族会)が設立され、ようやくメディアでも取り上げられるようになった。北朝鮮は2002年9月に拉致を認め、私を含め5人が帰国することができたが、その後は誰一人帰ってきていない。北朝鮮が「既に死亡している」と説明している人がいるが、でたらめという事が分かっている。北朝鮮のテロへの関与など不都合な事が明るみに出てしまうため、帰すことができないのだと推測する。
 核兵器を保有しながら米国と交渉を続け、国交を正常化させて経済的制裁の解除を受けるのが北朝鮮が望む最高の形だ。そうなってしまえば日本は拉致問題について何も言えなくなると考えているのだろう。核問題を絡めると拉致問題の解決は難しく、日本政府も家族会も人道的問題として交渉し、解決することを考えている。
 拉致被害者の親が存命中に解決しなければならない。「親子再会」を実現させるため「そちらにも時間は残されていない。今やろう」と北朝鮮にプレッシャーをかけて交渉していくべきだ。粘り強く提案してくことが必要で、これを見守り、支援してもらいたい。

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