高岡政経懇話会
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高岡政経懇話会5月例会
「日本の基幹産業、自動車業界の展望と課題〜ハイブリッドvs.EVはどちらに軍配?」
【日時】令和6年5月15日(水)正午
【会場】ホテルニューオータニ高岡
【講師】井上 久男氏 (経済ジャーナリスト)
【演題】「日本の基幹産業、自動車業界の展望と課題〜ハイブリッドvs.EVはどちらに軍配?」
高岡政経懇話会は15日、高岡市のホテルニューオータニ高岡で5月例会を開き、経済ジャーナリストの井上久男氏が「日本の基幹産業、自動車業界の展望と課題~ハイブリッドvs.EVはどちらに軍配?」と題して講演した。好調なハイブリッド車(HV)に対して、電気自動車(EV)が伸び悩む現状を指摘した上で「いずれEVの時代が来る。日本の自動車産業はそれに対応していかなければいけない」と述べた。
2023年のEV販売は世界で950万台と、自動車市場の10%ぐらいまできている。今年は伸び率が鈍化するだろうと言われている。補助金を打ち切った国があり価格面で対抗できないこと、充電設備が普及しないことが理由。減速感は出ているが、米国の環境規制が変わるため、トヨタも日産もホンダもEVにかなり投資している。今の減速感は、日本のメーカーがEVでの遅れを取り戻す絶好のチャンスだ。
世界は大きく価値観が変わってきている。時代の流れを見極めて新しいビジネスを構築していかないと、これからの厳しい変化には耐えられない。自動車産業は過去に例のない変革が起きている。二つの大きな潮流がEVシフトと自動運転で、本質は車のスマートフォン化。最新のEVは、あらゆる機能をソフトウエアで中央制御している。中国のEVは使って楽しい、感性的な価値を重視しているのが特徴。中国EVの象徴であるBYDは、米EV大手テスラを追い越す勢いになっている。
今の時代、古い価値観で人を指導し、事業を引っ張っていくと間違える。時代の流れに応じて経営スタイルも変えていかないといけない。リーダーには新しいことに挑戦する起業家精神が求められる。分析だけではなく、本能や経験に裏打ちされた直感を重視すること。標準がない時代だからこそ、一歩踏み出し軌道修正する力が重要だ。
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