北日本政経懇話会
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北日本政経懇話会
「今後の朝鮮半島情勢」

【日時】平成29年4月27日(木)正午~
【会場】富山第一ホテル
【講師】辺 真一氏(コリア・レポート編集長)
【演題】「今後の朝鮮半島情勢」
北日本政経懇話会4月例会は27日、富山市の富山第一ホテルで開かれ、コリア・レポート編集長でジャーナリストの辺真一(ピョン・ジンイル)氏が「今後の朝鮮半島情勢」と題して講演した。北朝鮮の武装解除は考えられないとし、外交で平和に解決することは困難との見通しを示した。
「Xデー」と警戒された15、25日に北朝鮮の核実験は行われなかったが、今後も可能性は残っている。
米国にとって、北朝鮮が核ミサイルや大陸間弾道ミサイル(ICBM)を手にすることは死活的な脅威になる。持っていない段階で、たたこうとするのは当然のことだ。
トランプ大統領は「外交的・平和的に解決する」と言っている。ただ、連呼すればするほど「外交的・平和的に努力したけど駄目だった」と言うためではないかと感じる。
▽核ミサイルの恐れ
「核兵器は民族の命であり、宝だ」としている北朝鮮は、国民生活や経済を犠牲にして、核とミサイルの開発に取り組んできた。5回の核実験を終え、完成させるにはもう1回やらなくてはいけない。ICBMの開発も最終段階だとされる。
米国は先制攻撃するのではないか。そうなれば北朝鮮は反撃するだろう。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の権威も威信も失われてしまうからだ。米国は「最後は勝つ」と考えているが、北朝鮮が対抗手段として核ミサイルを使う可能性は高く、開戦となれば行きつくところまで行く恐れがある。
中国による説得に期待する人もいるが、止められないだろう。北朝鮮は中国を信用していない。経済的なスポンサーかもしれないが、中国軍を駐留させているわけでもなく、安全保障は委ねていない。
▽安倍首相も努力を
安倍晋三首相にも「外交での平和的な解決に努力する」というメッセージを発してほしい。日本が米国に加担していると受け止められれば、反発を招いて危険極まりない。
攻撃目標に「在日米軍基地」だけでなく「日本本土」も入ってきたようだ。米国が最終的に勝つにしても、日本も致命傷を負いかねない。後の祭りにならないよう、安倍首相にはトランプ氏に「金正恩氏と直接話してみたらどうか」と働き掛けてほしい。それで駄目なら腹をくくるしかないが、最後の努力をしてもらいたい。
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例会では新入会員として田嶋一仁北陸ミサワホーム富山支店長、交代会員として鹿田晃彦三機工業執行役員北陸支店長、中野和幸東京海上日動火災保険富山支店長、前直裕野村證券富山支店長を紹介した。
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