北日本政経懇話会
北日本政経懇話会事務局:
北日本新聞社事業局内
〒930-0094 富山市安住町2-14 [電話]076-445-3369 [ファクス]076-431-1924
9:00~17:00(土日祝日のぞく)
次回例会のご案内

【日時】令和7年5月23日(金)正午
【会場】ANAクラウンプラザホテル富山
【演題】「日本財政の進路~脱『成長依存』を手がかりに」(仮)
【講師】井手英策 氏(慶応義塾大学経済学部教授)
◆プロフィール
1972年福岡県久留米市出身。東京大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。博士(経済学)。日銀金融研究所、東北学院大、横浜国大を経て2013年より現職。専門は財政社会学。カリフォルニア大学サンタバーバラ校(米国)フルブライトフェロー、地方財政審議会特別委員、日本医師会医療政策会議委員、朝日新聞論壇委員などを歴任。著書に「幸福の増税論」(岩波新書)、「富山は日本のスウェーデン 変革する保守王国の謎を解く 」(集英社新書)、「ベーシックサービス~『貯蓄ゼロでも不安ゼロ』の社会~(小学館新書)ほか多数。第15回大佛次郎論壇賞(「経済の時代の終焉」岩波書店)、慶應義塾賞などを受賞。
これまでの例会

【日時】令和7年4月23日(水)正午
【会場】オークスカナルパークホテル富山
【講師】殿村美樹 氏(一般社団法人地方PR機構代表理事)
【演題】「DX時代の地域ブランド戦略」
<グローバル・AI意識を>
北日本政経懇話会は23日、富山市のオークスカナルパークホテル富山で4月例会を開き、一般社団法人「地方PR機構」の殿村美樹代表理事が「DX時代の地域ブランド戦略」と題し講演した。効果的なPRを目指す上で「グローバルやAI(人工知能)を意識した情報発信が重要になる」とアドバイスした。
日本人はPRが下手といわれる。それは「いいものを作れば必ず報われる」「謙遜は美徳」といった考え方があるからだ。ただ、PRはお金を使わず、いつの間にかイノベーションを起こすことができる。地方や中小企業を元気にする特効薬だと確信している。
香川の「うどん県」のPRに携わった。ブランド戦略の考え方として①歴史と文化②既存イメージ③時代に合った伝え方|を基に、共感できるブランドをつくることを心がけた。うどん県は①空海が香川に根付かせた②讃岐うどん③草創期だったSNS(交流サイト)を生かした。
富山県が進める「寿司(すし)といえば、富山」に当てはめると①新鮮な魚が豊富②キトキトの魚(光る魚)③グローバル、の3点を踏まえ「光る寿司といえば、富山」や、もっと短く「光る寿司は富山」を提案する。ホタルイカも光るし、全国でオンリーワンの食文化になる。英語では「TOYAMA Shining(シャイニング) Sushi」となり、外国人にも受けるだろう。
DX(デジタルトランスフォーメーション)で、情報の伝わり方が構造的に変わった。人間は五感で情報を読み取るが、オンラインでは嗅覚や触覚が働かず、情報を記憶することが難しい。そのため、インパクトの強いビジュアルで視覚に訴えることが重要になる。大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」がいい例で、一回見たら忘れられない。なぜなら少し怖いから。人間は恐怖を覚えたら本能的に忘れられなくなる。
AIが普及した社会で自虐的なPRはNG。AIが言葉通りに理解し、世界に発信するからだ。謙遜や遠慮は逆効果を生む。AIに誤訳されないよう、ポジティブで端的な言葉を発信することが求められる。
<交代会員6人紹介>
講演に先立ち、交代会員として6人が紹介された。
▽交代会員=西村望(SMBC日興証券富山支店長)大西秀典(かんぽ生命保険富山支店長)東勝彦(三機工業執行役員北陸支店長)岡﨑智洋(第一生命保険富山支社長)新田洋太朗(日本海ガス社長)萬谷悠紀(日本たばこ産業富山支社長)
<次回は井手英策氏>
5月例会は5月23日に富山市のANAクラウンプラザホテル富山であり、慶応大経済学部教授の井手英策氏が講演する。問い合わせは北日本新聞社事業局、電話076(445)3369。
