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北日本政経懇話会11月例会

「スポーツによる地域活性化:アクティブシティ戦略」

【日時】令和7年11月20日(木)正午
【会場】ホテルグランテラス富山
【講師】原田 宗彦 氏(日本スポーツツーリズム推進機構会長)
【演題】「スポーツによる地域活性化:アクティブシティ戦略」
 北日本政経懇話会の11月例会は20日、富山市のホテルグランテラス富山であり、日本スポーツツーリズム推進機構会長の原田宗彦氏が「スポーツによる地域活性化:アクティブシティ戦略」と題して講演した。スポーツを地域活性化につなげるにはアイデアが重要だとし「『ここに来たい』と思ってもらえる理由をつくることが大切だ」と語った。

■アイデアで広がる可能性

 人が動かなければ経済効果はなく、地域活性化も進まない。スポーツツーリズムとはスポーツと観光を組み合わせ、動かす仕組みをつくること。どんな場所でも観光資源として磨き上げられる可能性を持つ。
 スポーツツーリズムを語る上で欠かせないのが、インバウンド(訪日客)の現状だ。2024年のインバウンド消費は約8.1兆円。日本の主要産業の輸出額に当てはめると、自動車産業に次ぐ規模だ。世界のスポーツツーリズム市場も成長が著しい。市場価値は23年が約90兆円で、32年までに約338兆円に成長すると見込まれている。
 国もスポーツツーリズム振興を重要な施策に位置付けた。スポーツ目的の訪日外国人旅行者数を19年の229万人から25年には270万人へ増やす目標を立てた。スポーツ庁は「アウトドアスポーツツーリズム」と「武道ツーリズム」に力を入れる。武道ツーリズムは、武道や武術の観戦・体験など日本発祥のスポーツと文化を融合した取り組みだ。アウトドア分野でも、日本は豊かな自然に恵まれ、多様なアクティビティを楽しめることが強みとなる。
 スポーツを軸としたまちづくりは全国で進み、富山県でもスポーツコミッションが発足した。施設の建設や大会誘致をきっかけに来訪者が増えて消費が生まれ、好循環が期待できる。プロスポーツは観光や雇用、土地活用などで大きな力を持っている。
 人口減に悩む地域では、スポーツが一つの解決策になる。地域資源を最大限に活用し、アイデア次第でさまざまな可能性が広がる。何より自分たちが誇れる場所でなければ、外から人を呼ぶことはできない。スポーツコミッションなどの組織が司令塔となり、取り組みを進めることを期待したい。

■交代会員2人紹介
 講演に先立ち、交代会員として、北陸電気工業の下坂立正社長、金岡忠商事の金岡浩之会長が紹介された。

■次回は牛窪氏
 12月例会は12月16日に富山市のANAクラウンプラザホテル富山であり、世代・トレンド評論家の牛窪恵氏が「最新トレンドから2026年を占う―若者、消費、女性活躍はどうなる?」と題して講演する。問い合わせは北日本新聞社事業局、電話076(445)3369。

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