北日本四政経懇話会

高岡政経懇話会

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高岡政経懇話会11月例会

「トランプ体制と日米関係の行方」

【日時】平成30年11月30日(金)正午から
【会場】ホテルニューオータニ高岡
【講師】海野 素央氏(明治大学政治経済学部教授・心理学博士)
【演題】「トランプ体制と日米関係の行方」
 高岡政経懇話会の11月例会が30日、高岡市のホテルニューオータニ高岡で開かれ、明治大政治経済学部教授で心理学博士の海野素央氏が「トランプ体制と日米関係の行方」と題して講演し、熱狂的支持者に支えられているトランプ政権の展望や、今後の対日外交について話した。

◇支持者と心理的一体感
 9月から米モンタナ州やアリゾナ州で、トランプ大統領が開いた集会に参加してきた。支持者たちは、そろいの帽子やTシャツを身に着けるなど熱狂的で、心理的に一体化していた。民主党はこの岩盤支持者たちを切り崩すことはできない。彼らはトランプ氏にとって不都合な報道を信じず、フェイクニュースとして捉えている。まさに信者だ。
 トランプ氏は恐怖や不安、怒りをうまく利用している。中米諸国から米国を目指す移民キャラバン(集団)を「侵略者」「ギャング」などと言い、恐怖心をあおることで支持層を固めている。
 トランプ政権を揺るがす可能性のある要素は幾つかある。サウジアラビア人記者殺害事件での対応を巡り、来年1月以降追及が始まる。ロシア疑惑については、今後出されるモラー特別検察官の最終報告書の内容次第で、民主党が大統領弾劾発議を行うだろう。2020年の大統領選挙で民主党に勝つチャンスがあるとすれば、女性や若者、ヒスパニック系などによる「異文化連合軍」を形成し、岩盤支持者に対抗することだ。
 トランプ氏は自分の名誉に関わる課題を優先する。北朝鮮の現状には満足しており、取り組む課題としては優先順位は下がっている。自伝の中で「相手に対して自分が有利であるものを使って交渉する」と述べている。それが現在自動車関税で、中国や日本に対して引き上げをちらつかせている。大統領選に向け、歴代大統領ができなかったことを成し遂げて売りにするのが狙いだ。

◇交代会員紹介
 交代会員として荻野信梧氷見市議会議長、吉野省三射水市議会議長が紹介された。

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