北日本四政経懇話会

北日本政経懇話会 12月特別例会

「新型コロナと日本の未来  ~ファクトを基に歴史に学びグローバルに考える」

【日時】令和4年12月8日(木)                   〈昼食〉12:00~12:30 〈講演〉12:30~14:00
【会場】ホテルグランテラス富山
【講師】豊田 真由子 氏 (元厚労省官僚 元衆議院議員)
【演題】「新型コロナと日本の未来  ~ファクトを基に歴史に学びグローバルに考える」
北日本政経懇話会12月特別例会は8日、富山市のホテルグランテラス富山であり、元厚生労働省官僚、元衆院議員の豊田真由子氏が「新型コロナと日本の未来~ファクトを基に歴史に学びグローバルに考える」と題して講演した。新型コロナウイルスを巡る情報があふれる現代社会について「大事なのは事実を見抜く力。状況を落ち着いて分析してほしい」と述べた。

 コロナ流行当初からずっと言ってきたように、新しい感染症は想定外ではないし、人類の歴史はこういうことの繰り返し。最悪の事態に備えつつ正確な情報を基に正しく恐れるべきだ。
 例えば、報道では、コロナとインフルエンザの同時感染で重症化や死亡リスクが高まるという論調が目立つ。いかにも元気に暮らしている人が同時感染によっていきなりこういう状態になってしまうかのようだが、根拠となっているデータを見ると、調査対象が高齢者だったり、入院患者だったりする。データを正しく伝えないと印象操作になる。本当のエビデンス(根拠)とファクト(事実)を見抜く力が、家族や地域を守る一助となる。
 世界で感染による死者が減る中、日本は感染者が多く、死者も増えている。これは日本の対応が悪いのではなく、ピークが欧米から移動しているだけ。東アジアの他の国とオセアニアも日本と同じ動きをしている。感染症の歴史を振り返ると、感染の波は繰り返し、数年たてば収束する。コロナも同様だろう。
 人類の歴史は感染症との戦いだ。医療や衛生水準の向上で被害は抑えられるようになった。コロナの致死率は季節性インフルエンザと変わらず、エボラ出血熱、天然痘など他の感染症と比べると低い。特別扱いをする合理的理由があるのか考えなければならない。
 3年におよぶコロナ禍で、個人、社会ともにさまざまな制限があった。そういった中で本当に必要なものは何か、なくてもやっていけるものは何か、価値の再転換、再構築があったと思う。明けない夜はなく、やまない雨はない。この経験を糧として、前向きに歩んでいく必要がある。

講演に先立ち、交代会員の渡辺光舟橋村長が紹介された。

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