北日本四政経懇話会

にいかわ政経懇話会

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にいかわ政経懇話会11月例会

新型コロナ~なにが厄介なのか

【日時】令和2年11月26日(木)正午~
【会場】ホテルグランミラージュ
【講師】由藤 庸二郎氏(共同通信社編集委員兼論説委員)
【演題】新型コロナ~なにが厄介なのか
 にいかわ政経懇話会は26日、11月例会を魚津市のホテルグランミラージュで開き、共同通信社編集委員兼論説委員の由藤庸二郎氏が「新型コロナ~何が厄介なのか」と題して講演した。新型コロナウイルスは発症前から感染力が強まるとし「誰もが人にうつす可能性がある。自分が感染していることを前提に行動するべき」と話した。

♢感染前提に行動すべき
 日本では重症者が1日当たり2桁の数ずつ増え始めた。夏場後に気が緩んだ結果の第3波だ。富山も明らかに第3波が来ている。感染者は少ないが、どこにでもウイルスがあると思った方がいい。富山大のようにどうしても人が集まる所はクラスターになり得る。
 感染者の8割以上が無症状か軽症だ。感染しても気付かない人がたくさんいる。だからマスクをしましょうと言われている。症状が出ていない時でも人にうつす力がフルパワーに近い。ここが最も厄介なところだ。
 アビガンが話題になったが、まだ新型コロナの薬はできていない。本当にウイルスをやっつける薬はこれからになる。ワクチンに関しては朗報もあるが、慌てないでほしい。基本的に健康な人に打つもので、安全性を求めるハードルは高くなる。長い目で見ないといけない。
 3密の実態は、場所ではなく環境、業態ではなく行動にある。居酒屋やスポーツジムでも大丈夫な行動もあれば駄目な行動もある。満員電車でもクラスターが起きていないのはマスクをして静かにしているから。少しずつ日々の暮らしの中でリスクを下げることが重要だ。
 誰でも感染する可能性があるのに差別の問題がある。差別によって感染の疑いがある人が名乗り出なくなった時が最悪だ。病気になった人を責めてはいけない。
 病院や保健所では人手が足りていない。医療現場に対する処遇や労働環境を良くし、医療従事者が自信を持って体力が十分ある状態で働けるような仕組みを地元行政が整えてほしい。次のパンデミックの時に教訓を生かせるよう、地域の公衆衛生の仕組みを基本計画から見直してもらいたい。

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