北日本四政経懇話会

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となみ政経懇話会7月例会

新型コロナウイルス感染症の現状と今後

【日時】令和3年7月30日(金)正午~
【会場】TONAMI翔凜館
【講師】二木芳人氏(昭和大学医学部客員教授)
【演題】新型コロナウイルス感染症の現状と今後
 となみ政経懇話会は30日、砺波市三島町のTONAMI翔凜館で7月例会を開き、昭和大学医学部客員教授の二木芳人氏が「新型コロナウイルス感染症の現状と今後」と題して講演した。二木氏は、ワクチン接種について「感染力の強いデルタ株が急増しており、2回を終えても重症化するケースがある。高齢者は3回目も考えておく必要がある」と述べた。

 世界は新型コロナウイルスのパンデミック状態にある。総感染者数は2億人、死者は420万人に迫る勢いだ。日本でも新規感染者が1万人を超え、第5波に見舞われている。
 インド由来の変異株(デルタ株)が猛威を振るい、国立感染症研究所の推計によると、首都圏では全体の7割に達した。通常の2倍と感染力が強く、地方にも一気に広がるとみている。
 切り札となるワクチン接種が進み、高齢者の感染が減った一方、未接種の若年層で重症化する割合が高まった。医療体制が逼迫(ひっぱく)し重症者用病床に入れず、入院調整や自宅療養となる患者が増えている。
 政府は11月までに希望する全国民にワクチン接種を終える計画だが、単なる一里塚であり、ゴールではない。接種完了後の感染対策をどう進めていくのか。今から考えないと、対応が後手後手に回ってしまう。
 ワクチンの免疫がずっと続くことはあり得ない。7カ月くらいで免疫は落ちるとされ、医療従事者でも2回接種後に感染した例がある。イスラエルでは高齢者の3回目接種を始めるという報道もあった。
 デルタ株の感染者が増え続ければ、年明け早々、日本でも高齢者を中心に3回目の接種を考えることになるだろう。ワクチンが全てを解決するわけではない。新たな変異株など必ず次のパンデミックは来る。感染症に強い社会を形成する必要がある。

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