北日本四政経懇話会

となみ政経懇話会2019年3月例会

政財界・リーダーの条件とは?

【日時】2019年3月19日(火)午後4時20分~
【会場】TONAMI翔凜館(砺波市三島町11-8)
【講師】大下 英治氏(作家)
【演題】政財界・リーダーの条件とは?
 となみ政経懇話会の3月例会が19日、砺波市三島町のTONAMI翔凜館で開かれ、作家の大下英治氏が「政財界・リーダーの条件とは?」と題して講演した。印象に残る実業家の創業秘話や政治家の実像を紹介した。
 孫正義さん(ソフトバンクグループ会長兼社長)は米国に留学し毎日、砂時計が落ちる間にアイデアを一つ出し、1年で365件の発明をすることを目標にした。それで生まれた特許を日本の大手企業に1億円で売ったところが実業家のスタートだ。ただ、帰国しても2年間動かず、世界的に発展するものは何かをずっと考えた上で行動を始めた。
 経済のテーマで取材しても、録音テープを止めた後に歴史といった別の話題になる人は面白い。一番面白かったのは孫さんとホリエモン(実業家・堀江貴文さん)だった。経済だけのプロという人に比べ、プラスアルファのある人は深みや広がりがある。
 日本に孫さんや江副浩正さん(リクルート創業者)がいなかったら新時代は開けなかったのではないか。2人に共通するのは就職したことがない点だ。会社も階級的ではない。孫さんは昔、60歳になったら引退と言っていたが、きっと死ぬまでやるだろう。勝負し続けており、彼クラスの人物が日本にもっと出てきてほしい。
 100円ショップ・ダイソー創業者の矢野博丈さんは「商売とは、お客が飽きるか、こちらが飽きさせないかの勝負だ」と語っていた。100円という決まりの中で質を追求するところが肝心で、俳句でも五七五という限定があるから傑作が生まれる。
 一度政権を投げ出した安倍晋三首相が長期政権を維持できたのは、今井尚哉首相秘書官と菅義偉官房長官の起用が大きい。2人が対立すれば政権崩壊だったが、意見を主張する今井秘書官が官房長官に対し最後は引き下がるというバランスでうまくいった。

 例会で交代会員の野原一司野原建設代表取締役と小杉康夫若鶴酒造社長が紹介された。

 例会に先立ち総会が開かれ、会長の忠田北日本新聞社長があいさつした。例会後の懇親会で、副会長の米原蕃県議の発声で乾杯し、理事の北村憲三砺波商工会議所会頭・日本ビルサービス会長が中締めした。

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