北日本四政経懇話会

となみ政経懇話会

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となみ政経懇話会2018年10月例会

女性の力が世界を変える

【日時】平成30年10月26日(金)正午から
【会場】ロイヤルホテル富山砺波(砺波市安川字天皇330番地)
【講師】大崎 麻子氏(関西学院大学総合政策学部客員教授)
【演題】女性の力が世界を変える
■経済発展の必須条件

 となみ政経懇話会の10月例会が26日、砺波市安川のロイヤルホテル富山砺波で開かれ、関西学院大総合政策学部客員教授の大崎麻子氏が「女性の力が世界を変える」をテーマに講演した。国際社会で女性の活用が進む現状を紹介し、「女性の活躍が経済発展には必須条件」と述べた。

 2018年のキーワードは「サステナビリティ(持続可能性)」。約20年前には途上国と先進国は明確に分かれていたが、ここ15年ほどの間に中国やインド、インドネシアなどの目覚ましい経済発展により、線引きが難しくなった。さらには先進国の中でも格差や不平等が広がった。地球環境や経済、社会をどのように維持していくかを広く議論していく中、国連で「持続可能な開発目標(SDGs)」が決められた。17の目標が定められたが、その中でも「ジェンダー平等」や「女性のエンパワーメント(地位向上)」は地球環境や社会、経済を維持していく上で重要な項目だとされている。

 ▽ジェンダー議論進む
 近年では国連だけでなく、先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)でも重要な政策課題として挙げられた。今年は、首脳宣言で「ジェンダー平等」の項目が入った。その他の経済会議でも「女性」と「ジェンダー」は主要項目となっている。日本にいるとなかなか報道されないが、世界中で議論が進んでいる。2000年代に入ると、女性の自己実現だけでなく、経済合理性という観点も出てきた。男女同じように選択肢と機会が保障され、意思決定に参画して責任を果たす「ジェンダー平等な社会」が持続的な経済成長や社会発展につながることが、世界銀行や国際通貨基金(IMF)などの調査で分かっている。

 ▽力伸ばす環境を
 日本では、安倍晋三首相が12年から「女性の活用」をよく口にするようになり、さまざまな政策を行ってきた。しかし、世界経済フォーラムが昨年発表した「男女格差報告」では、日本は144カ国中114位だった。日本は点数を上げているが、順位は下がっている。他の国が頑張っており、動きが速いからだ。日本は意思決定するポジションに女性が圧倒的に少ない。女性の力を伸ばし、発揮できる環境をどう整備していくのか。地域社会の課題となっている。

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