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高岡政経懇話会5月例会

深刻化するサイバー攻撃―コロナ禍、ウクライナ侵攻に伴い増大する脅威

【日時】令和4年5月24日(火)正午
【会場】ホテルニューオータニ高岡
【講師】米田 壯 氏(公共政策調査会理事長)
【演題】深刻化するサイバー攻撃―コロナ禍、ウクライナ侵攻に伴い増大する脅威
 高岡政経懇話会5月例会は24日、高岡市のホテルニューオータニ高岡で開き、元警察庁長官で公共政策調査会理事長の米田壯(つよし)氏が「深刻化するサイバー攻撃 コロナ禍、ウクライナ侵攻に伴い増大する脅威」と題し講演した。新型コロナウイルス下や、ロシアのウクライナ侵攻前後に国内外で起きた事例を紹介した上で対策の要点を説明。「最も重要なのは組織トップのサイバー攻撃に対する意識と能力の向上だ」と訴えた。
 コロナ時代の特徴的なサイバー攻撃の一つに、医療機関に対するものがある。2021年10月に起きた徳島県の半田病院への攻撃では電子カルテが閲覧不能になった。20年9月にはドイツの病院が攻撃され、緊急患者が受け入れられず死者が出た例もある。患者の命に関わるため要求に屈しやすいと犯人側が認識していると思われる。
 サイバー攻撃の中で最も深刻なのは、国家が関与するものだ。ひとたび狙いを定めたら、どれだけ時間と手間がかかろうが弱点を見つけるまで攻撃してくる。防ぐのは難しい。ロシアのクリミア併合時には「ハイブリッド戦」ということがよく言われた。現実空間での武力行使と、サイバー攻撃などの非軍事的手段を組み合わせる戦術で、ロシアはウクライナ侵攻でもハイブリッド戦を使ったと思われる。
 企業や行政がサイバー攻撃に対処するには、IT時代における正しい認識と覚悟が必要だ。ITを使うことは便利だが危険と隣り合わせであり、なるべく被害を小さくしながらメリットを享受するしかない。バックアップデータをネットワークから切り離すことや、どうしても守りたいデータは紙でも保存するなど、アナログでのバックアップも有効だ。
 日本の官民の組織トップのサイバー攻撃に対する問題意識や対応スキルは諸外国に比べて劣る。それらを高め、サイバーセキュリティーに経営資源を十分に投入し、攻撃を察知したとき、ためらわず思い切った対処ができるようにする必要がある。

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